Contents
- 1 ✔ 任意継続被保険者制度
- 2 ✔ 国民健康保険
- 3 ✔ 家族の扶養に入る(健康保険の被扶養者)
- 4 ■ 1. 任意継続被保険者制度とは?
- 5 ✔ 健康保険(協会けんぽ・健康保険組合)
- 6 ■ 2. 任意継続の加入条件(2026年最新版)
- 7 ◆(1)退職日の前日までに 継続して2カ月以上 加入していた
- 8 ◆(2)退職日の翌日から 20日以内 に手続き
- 9 ◆(3)保険料を期日までに納付できること
- 10 ■ 3. 任意継続の保険料は「会社負担がなくなるため2倍」になる
- 11 ✔ 会社負担がなくなる
- 12 ✔ 本人が100%全額負担になる
- 13 ✔ 保険料の計算基礎は「標準報酬月額」の上限
- 14 ✔ 上限は地域ごとに決まっている
- 15 ✔ 退職前の給与が高かった人は保険料が下がるケースもある
- 16 【重要】
- 17 ■ 4. 任意継続のメリット(経営者視点で重要)
- 18 ■ 5. 任意継続のデメリット・注意点
- 19 ■ 6. 任意継続と国民健康保険の費用比較(ケース別)
- 20 ■ 7. 任意継続への加入手続き(2026年版)
- 21 ■ 8. 任意継続は誰に向いている?(結論)
- 22 ✔ 家族が多い
- 23 ✔ 今まで健康保険組合に加入していた
- 24 ✔ 所得が高く国保の保険料が上がりやすい
- 25 ✔ 退職後すぐに医療費が発生しそう
- 26 ✔ 会社都合退職でしばらく無収入
- 27 ✔ 再就職までの期間が短い(半年以内)
- 28 ✔ 単身で所得が低い
- 29 ✔ 任意継続の保険料が高すぎる
- 30 ✔ 国保の軽減制度が使える
- 31 ✔ 収入が変動する(国保の方が柔軟)
- 32 ■ 9. まとめ:任意継続は“退職後のリスク管理”として非常に重要
──会社を辞めた後も健康保険を継続できる制度の“メリット・落とし穴”を経営者視点で整理する
会社を退職したとき、
もっとも悩みやすいのが 「健康保険をどうするか?」 という問題です。
退職すると自動的に会社の健康保険(協会けんぽ・健康保険組合)は脱退となり、
次のいずれかに加入する必要があります。
✔ 任意継続被保険者制度
✔ 国民健康保険
✔ 家族の扶養に入る(健康保険の被扶養者)
この中で、
「保険料は高いが、給付内容が安定している」
という理由で人気なのが 任意継続被保険者制度 です。
2026年時点でも制度の骨格は維持されていますが、
保険料の上限改定や所得状況の変化によって「選び方」が変わりつつあります。
本記事では、経営者・役員・自営業者のライフステージに関係する
「任意継続」の仕組み・費用・メリット・デメリットを
2026年の最新状況をもとに徹底解説します。
■ 1. 任意継続被保険者制度とは?
──退職後も最長2年間、会社の健康保険に加入し続けられる制度
任意継続とは、
退職する前に加入していた健康保険を、退職後もそのまま最長2年間継続できる制度
のことです。
対象となるのは、
✔ 健康保険(協会けんぽ・健康保険組合)
※国民健康保険には任意継続はありません
退職後に継続するため、
会社は関与せず本人が手続きを行います。
■ 2. 任意継続の加入条件(2026年最新版)
以下のすべてを満たす必要があります。
◆(1)退職日の前日までに 継続して2カ月以上 加入していた
短期加入でも2カ月あれば対象。
◆(2)退職日の翌日から 20日以内 に手続き
加入期限は非常にタイトで、
1日でも遅れると絶対に加入できない のが最大の注意点。
◆(3)保険料を期日までに納付できること
保険料を滞納すると資格喪失します。
2026年の制度変更ポイント
- 手続きは オンライン申請が急速に普及(協会けんぽ対応)
- 一部組合では印鑑不要・電子申請義務化へ移行
- 保険料算定の上限額が2025年に続き引き上げ傾向
■ 3. 任意継続の保険料は「会社負担がなくなるため2倍」になる
退職前は、健康保険料は
会社と本人が折半(約50%ずつ)
でしたが、
任意継続になると…
✔ 会社負担がなくなる
✔ 本人が100%全額負担になる
そのため、保険料は体感で「約2倍」になります。
【例】
退職前の健康保険料:月15,000円(本人負担)
→ 全額負担になると 約30,000円/月
しかし、任意継続の保険料の計算には“上限額”がある
協会けんぽでは、
✔ 保険料の計算基礎は「標準報酬月額」の上限
✔ 上限は地域ごとに決まっている
✔ 退職前の給与が高かった人は保険料が下がるケースもある
このため、
【重要】
✔ 年収が高い人ほど、任意継続のほうが保険料が下がりやすい
✔ 年収が低い人は、国保のほうが安い場合がある
ここが意思決定の最大ポイントです。
■ 4. 任意継続のメリット(経営者視点で重要)
◆ ① 医療給付の内容が手厚い
協会けんぽ・健保組合は、
国民健康保険より給付が充実している傾向があります。
- 出産育児一時金
- 傷病手当金(※任意継続中は新規支給なし)
- 高額療養費制度の上限が比較的有利
特に 高額療養費の差 は実務で影響が大きい。
◆ ② 保険料の上限により、一定の収入層は国保より安くなる
健康保険組合に加入していた人、
高所得者は任意継続のほうが保険料が低くなることが多い。
◆ ③ 扶養家族を複数入れても保険料は変わらない
国保は扶養人数で保険料が上がるが、
任意継続は 人数に関係なく保険料一定。
家族が多いほどメリットが大きい。
◆ ④ 退職後にすぐ入院・通院しても安心
国保への切り替えは時間がかかるため、
任意継続は“つなぎ”としての安全性が高い。
■ 5. 任意継続のデメリット・注意点
◆ ① 保険料が高額になる(約2倍)
中所得層は国保より高くなるケースも。
◆ ② 傷病手当金は新たに支給されない
在職中に受給していた場合は継続受給できるが、
退職後に新たに受給は不可。
◆ ③ 退職後の収入増・減に関係なく保険料は固定
国保と異なり、前年所得に応じた調整がない。
◆ ④ いつでも脱退できるわけではない
脱退は次のいずれかのときのみ。
- 任意継続の2年満了
- 国保への加入要件が発生
- 保険料の滞納
経営者は「1年だけ加入して後でやめる」といった調整ができません。
■ 6. 任意継続と国民健康保険の費用比較(ケース別)
◆ ケース1:家族3人、高所得者(退職前の給与50万円)
→ 任意継続のほうが安くなる可能性大
国保は人数で上がるが、任意継続は一定のため。
◆ ケース2:単身、所得が低い
→ 国民健康保険のほうが安い傾向
◆ ケース3:健康保険組合に加入していた人
→ 任意継続が圧倒的に有利なケース多数
組合保険は給付・保険料とも手厚い。
■ 7. 任意継続への加入手続き(2026年版)
STEP1:退職証明の受け取り(資格喪失証明書など)
会社から受け取る。
STEP2:加入申請書を取り寄せる
協会けんぽはWEBからダウンロード可。
健保組合は組合ごとに違う。
STEP3:退職の翌日から20日以内に提出
※郵送・オンライン提出が可能なケースが増加。
STEP4:保険料を納付
通常は6ヶ月分まとめ払い or 月払い。
■ 8. 任意継続は誰に向いている?(結論)
✔ 家族が多い
✔ 今まで健康保険組合に加入していた
✔ 所得が高く国保の保険料が上がりやすい
✔ 退職後すぐに医療費が発生しそう
✔ 会社都合退職でしばらく無収入
✔ 再就職までの期間が短い(半年以内)
逆に、
✔ 単身で所得が低い
✔ 任意継続の保険料が高すぎる
✔ 国保の軽減制度が使える
✔ 収入が変動する(国保の方が柔軟)
という場合は、
国保のほうがメリットが大きい ことが多いです。
■ 9. まとめ:任意継続は“退職後のリスク管理”として非常に重要
2026年現在、任意継続制度は維持されているものの、
保険料の上限改定や手続きの電子化により、
- 以前より加入判断が難しい
- 高所得者はメリット大
- 低所得者は国保のほうが安いケースがある
という構造となっています。
経営者・役員は、
退職後の自分の保険設計だけでなく、
従業員への案内・説明責任もあるため、
正確な理解が求められます。
任意継続は単なる“継続加入”ではなく、
退職後の医療リスクをどう管理するかという戦略そのもの です。