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──経営者が「為替で損しない」ために必ず知っておくべき基礎知識
外貨預金、海外送金、輸出入取引、
外貨建て資産や外貨建て保険――。
こうした場面で必ず登場するのが、
✔ TTS
✔ TTB
✔ TTM
という為替レートです。
多くの経営者が、
- 「レートは1つだと思っていた」
- 「ニュースの為替レートと実際の取引が違う」
- 「なぜ同じ日に損したり得したりするのか分からない」
と感じる原因は、
この3つのレートの違いを理解していないことにあります。
この記事では、
2026年時点の実務運用を前提に、
TTS・TTB・TTMの意味、使われ方、
そして経営者が意思決定で注意すべきポイントを
わかりやすく解説します。
■ 1. まず結論|TTS・TTB・TTMとは何か?
結論から整理します。
✔ TTS(Telegraphic Transfer Selling rate)
→ 銀行が「外貨を売る」レート
✔ TTB(Telegraphic Transfer Buying rate)
→ 銀行が「外貨を買う」レート
✔ TTM(Telegraphic Transfer Middle rate)
→ TTSとTTBの中間レート(基準値)
ポイントは、
❗ TTSとTTBは「銀行目線」のレート
❗ 私たちは常に「銀行の反対側」に立たされる
という点です。
■ 2. TTM(仲値)とは?ニュースで見る為替の正体
● TTMの意味
TTMは、
TTS(売値)とTTB(買値)の
ちょうど中間に位置するレート
です。
● なぜTTMが使われるのか?
- 為替ニュース
- 為替相場の基準値
- 会計上の評価替え
などでは、
**取引実態のない「基準レート」**として
TTMが使われます。
● 重要な注意点
❌ TTMでは、実際の外貨売買はできない
あくまで「参考値」であり、
実際の取引では必ず
TTSまたはTTBが適用されます。
■ 3. TTSとは?(外貨を「買う」ときのレート)
● TTSの意味
TTSとは、
銀行が外貨を「売る」ときのレート
→ 私たちが 外貨を買うときのレート
です。
● 具体例(米ドル)
- TTM:1ドル=150円
- TTS:1ドル=151円
👉 私たちがドルを買うと、
151円で買わされる
● TTSが使われる場面
- 外貨預金を円から外貨に替える
- 円建て資金で外貨を購入
- 海外送金(円→外貨)
● 経営者視点の注意点
✔ 外貨を買う時点で、すでにコストが発生している
この「見えにくいコスト」が
為替取引で損をする最大要因です。
■ 4. TTBとは?(外貨を「売る」ときのレート)
● TTBの意味
TTBとは、
銀行が外貨を「買う」ときのレート
→ 私たちが 外貨を売るときのレート
です。
● 具体例(米ドル)
- TTM:1ドル=150円
- TTB:1ドル=149円
👉 私たちがドルを売ると、
149円でしか売れない
● TTBが使われる場面
- 外貨預金を円に戻す
- 外貨建て資産を売却
- 海外からの入金(外貨→円)
■ 5. 為替手数料の正体=TTSとTTBの差(スプレッド)
多くの人は、
- 「為替手数料は数百円」
と思っていますが、
実際のコストはここにあります。
✔ TTS − TTB = 為替スプレッド(実質手数料)
● 例(米ドル)
- TTS:151円
- TTB:149円
→ 差額:2円
👉 1ドルあたり2円がコスト
10万ドルなら
20万円が往復コストになります。
● 経営者にとってのインパクト
- 外貨預金
- 海外送金
- 輸出入取引
金額が大きくなるほど、
このスプレッドは無視できません。
■ 6. 経営者がよくやる誤解
❌ 誤解①:為替は「1つのレート」だと思っている
→ 実際は3つある
❌ 誤解②:ニュースのレートで取引できる
→ できない(TTMは参考値)
❌ 誤解③:為替差益=儲け
→ スプレッドを考慮していない
■ 7. 実務での使い分け(経営者向け)
✔ 外貨を買う予定がある
→ TTSを必ず確認
✔ 外貨を売る予定がある
→ TTBを必ず確認
✔ 評価額・資料作成
→ TTMを使用
■ 8. 法人取引・会計処理との関係
法人では、
- 外貨建て債権・債務
- 外貨預金
- 海外取引
について、
✔ 決算時の評価替えは「TTM」が原則
一方で、
- 実際の売買
- 入出金
では
TTS・TTBが適用されます。
ここを混同すると、
会計・税務処理を誤ります。
■ 9. 2026年時点での実務的アドバイス
- 為替変動が大きい時代
- 金利差による急変動
- 地政学リスクの常態化
この環境下では、
✔ 為替レートの「種類」を理解すること自体がリスク管理
と言っても過言ではありません。
■ 10. まとめ|TTS・TTB・TTMを知らずに外貨取引はできない
最後に要点を整理します。
✔ TTS:外貨を買うときのレート
✔ TTB:外貨を売るときのレート
✔ TTM:その中間の基準レート
✔ 実際の取引は必ずTTSかTTB
✔ スプレッドが実質的な為替手数料
✔ 金額が大きい経営者ほど影響大
TTS・TTB・TTMは、
単なる用語ではなく、
✔ 経営判断のコスト
✔ 資産運用の成否
✔ 海外取引の利益率
を左右する重要な知識です。
経営者は
「為替は難しい」ではなく、
「構造を理解して管理する」
という姿勢が求められます。