Contents
- 1 ✔ バリアフリー改修工事
- 2 ✔ 住宅特定改修特別税額控除(所得税の税額控除)
- 3 ✔ バリアフリー改修工事に係る税額控除
- 4 ✔ 節税しながら
- 5 ✔ 生活の質を高め
- 6 ✔ 将来コストを下げる
──経営者が「自宅・実家・親の住まい」で使える実務的な節税制度
高齢化が進む中で、
経営者本人・配偶者・親世代の生活を考えたとき、
- 将来の転倒リスクが不安
- 介護が必要になったときに住める家か
- 施設に入る前に、自宅で生活できる環境を整えたい
こうした課題に直面する方は年々増えています。
その際にぜひ知っておきたいのが、
✔ バリアフリー改修工事
✔ 住宅特定改修特別税額控除(所得税の税額控除)
単なるリフォーム支援制度ではなく、
条件を満たせば「所得税から直接差し引ける」強力な節税制度です。
この記事では、
2026年時点の最新制度内容を踏まえ、
経営者が「どのタイミングで」「どの家に」「どの程度使えるのか」を
実務目線でわかりやすく解説します。
■ 1. 住宅特定改修特別税額控除とは?
住宅特定改修特別税額控除とは、
一定の住宅改修工事を行った場合に、所得税から直接控除できる制度です。
その中の一つが、
✔ バリアフリー改修工事に係る税額控除
【最大の特徴】
- ❌ 所得控除ではない
- ⭕ 税額控除(=税金そのものを減らせる)
これは経営者にとって非常に重要なポイントです。
■ 2. バリアフリー改修工事とは何か?
制度上、対象となる「バリアフリー改修工事」は
明確に定義されています。
【対象となる主な工事内容】
以下のいずれか(または複数)を行う工事が対象です。
- 廊下・出入口・浴室・トイレ等の 段差解消
- 手すりの設置
- 滑りにくい床材への変更
- 引き戸等への扉交換
- トイレの洋式化
- 車いす移動を考慮した通路幅の拡張
※単なる内装リフォームや美観目的の工事は対象外。
■ 3. 誰のための工事なら対象になるのか?
ここが実務で非常に重要です。
【対象者(居住要件)】
次のいずれかに該当する人が、
その住宅に「実際に居住」していることが必要です。
- 50歳以上の本人
- 要介護認定・要支援認定を受けている本人または同居親族
- 障害者(障害者手帳等を保有)
✔ 経営者本人
✔ 配偶者
✔ 同居している親(実家改修)
いずれも対象になり得る点が、経営者にとって使いやすい理由です。
■ 4. 税額控除の内容(2026年版)
【控除額の計算】
バリアフリー改修工事に要した費用のうち、
- 標準的な工事費用 × 10%
- 上限:20万円(=工事費200万円まで)
👉 最大 20万円が所得税から直接控除 されます。
【重要】補助金との関係
- 介護保険の住宅改修費(20万円まで)
- 自治体の補助金
これらを受けた場合は、
補助金相当額を差し引いた後の自己負担分のみが対象になります。
■ 5. 経営者にとっての実務的メリット
✔ メリット①:所得税をダイレクトに減らせる
経営者は所得税率が高いケースが多く、
- 所得控除より
- 税額控除のほうが
体感的な節税効果が大きい
✔ メリット②:将来の介護リスクを前倒しで軽減
- 転倒
- 骨折
- 要介護化
これらは「一度起きると戻らない」リスクです。
改修によって
医療費・介護費の将来コストを抑える投資
という位置づけができます。
✔ メリット③:実家改修でも使える
経営者本人の自宅だけでなく、
- 親が住む実家
- 将来同居予定の住宅
でも条件を満たせば利用可能。
■ 6. 住宅ローン減税との関係
よくある質問です。
Q. 住宅ローン控除と併用できる?
👉 併用可能(一定条件あり)
ただし、
- 同一年度
- 同一工事費
については、
重複控除ができない部分があるため、
事前に税務整理が必須です。
経営者の場合、
「どの年に工事をするか」で節税効果が変わるケースもあります。
■ 7. 必要書類と手続きの流れ
【確定申告が必須】
会社員と違い、
経営者は 必ず確定申告で手続きします。
【主な必要書類】
- 工事請負契約書・領収書
- 改修工事の内容がわかる書類
- 登記事項証明書
- 住民票
- 要介護認定書・障害者手帳(該当者のみ)
■ 8. よくある勘違い・注意点
❌ 勘違い①:どんなリフォームでも対象
→ 対象工事は限定的
❌ 勘違い②:別荘・賃貸住宅でも使える
→ 自己居住用のみ
❌ 勘違い③:家族が住んでいればOK
→ 要件該当者が実際に居住している必要あり
❌ 勘違い④:法人名義住宅でもOK
→ 原則 個人名義の住宅が対象
■ 9. 経営者が検討すべきタイミング
次のタイミングは特に有効です。
- 50歳を超えたとき
- 親の要介護認定が出たとき
- 二世帯同居を検討するとき
- 老後の住まいを「最後の家」と決めたとき
■ 10. まとめ|バリアフリー改修は「節税+リスク管理」
最後に要点を整理します。
✔ バリアフリー改修は税額控除が使える
✔ 最大20万円、所得税から直接控除
✔ 経営者本人・配偶者・親の住宅でも対象
✔ 介護・医療リスクへの先行投資になる
✔ 補助金・他制度との併用整理が重要
✔ 工事前の制度確認が失敗回避のカギ
バリアフリー改修工事は、
「老後のための支出」ではなく、
✔ 節税しながら
✔ 生活の質を高め
✔ 将来コストを下げる
経営者にとって合理的な“資産防衛策” です。