【2026年最新】倒産は減ったのに危険度は上昇?物価高・人手不足・中東リスクで中小企業が今すぐ取るべき7つの対策

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はじめに

「倒産件数が減ったから景気は良くなった」

そう判断するのは危険かもしれません。

帝国データバンクが発表した2026年5月の全国企業倒産件数は771件となり、6カ月ぶりに前年同月を下回りました。

しかし、その一方で、

  • 物価高倒産は97件
  • 人手不足倒産は高止まり
  • 税金滞納倒産は過去10年で最多
  • 建設業倒産は増加基調
  • 中東情勢によるナフサ不足懸念

など、中小企業にとって危険なシグナルが次々と点灯しています。

今回は帝国データバンクと東京商工リサーチの最新データをもとに、今後の経営環境を読み解きます。


2026年5月倒産データの全体像

まず全体状況から見てみましょう。

項目2026年5月
倒産件数771件
前年同月比7.7%減
負債総額1,112億円
前年同月比19.1%増

倒産件数は減少したものの、負債総額は増加しています。

さらに2026年1〜5月累計では4,307件となり、前年同期を173件上回っています。

つまり、

「一時的に減っただけで、倒産トレンドそのものは増加傾向」

と考えるべきでしょう。

帝国データバンクの12カ月移動平均でも倒産件数は870件と44カ月連続で前年を上回っています。


最大の倒産要因は今も「販売不振」

倒産原因を見ると、

  • 販売不振:627件
  • 全体の81.3%

となっています。

つまり、

倒産の本質は

「売上不足」

です。

物価高も人手不足も最終的には、

  • 売上が足りない
  • 粗利が足りない
  • 固定費を吸収できない

という問題に集約されています。

経営者は、

「補助金」
「節税」
「借入」

よりも、

売上総利益(粗利)の確保

を最優先課題として捉える必要があります。


物価高倒産が止まらない

特に深刻なのが物価高倒産です。

帝国データバンクでは97件と6カ月連続増加。

東京商工リサーチでも64件と前年同月比42.2%増でした。

主な原因は

  • 原材料高騰
  • エネルギーコスト増
  • 人件費増

です。

特に最近は中東情勢の悪化により、

  • ナフサ
  • 石油製品
  • 化学製品

の価格上昇が懸念されています。

これが食品容器や包装資材にも波及し、さらなる値上げ圧力になると予想されています。


建設業は特に要注意

2026年の倒産データで目立つのが建設業です。

2026年1〜5月累計では844件となり、前年同期を45件上回っています。

背景には、

  • 職人不足
  • 外注費上昇
  • 資材高騰
  • 工期遅延

があります。

特に塗装・防水工事業では2026年1〜5月で80件発生し、過去最多だった2025年に迫るペースとなっています。

さらにナフサ不足が深刻化すれば、

  • 塗料
  • 防水材
  • 養生資材

の供給不安が発生する可能性があります。

建設業経営者は、

「受注拡大」

より

「利益が残る案件選別」

へ舵を切るべき段階に入っています。


人手不足倒産は過去最悪レベル

帝国データバンクでは28件。

しかし東京商工リサーチでは37件と、5月として過去最多を更新しています。

特に問題なのは、

  • 人件費高騰:19件
  • 従業員退職:9件

という内容です。

つまり、

「採用できない」

ではなく、

「賃上げに耐えられない」

企業が増えているのです。

今後は

  • 採用競争
  • 賃上げ競争

に勝てない企業が市場から退出していく流れが強まるでしょう。


税金滞納倒産が過去最多

見逃してはいけないのが税金滞納倒産です。

2026年1〜5月で97件となり、過去10年で最多を更新しました。

これは、

  • 消費税
  • 社会保険料
  • 法人税

の支払いが困難な企業が増えていることを意味します。

税金滞納は単なる資金繰り問題ではありません。

実際には、

「本業の利益不足」

が表面化した状態です。

税金を払えない企業は、金融機関からの信用も急速に低下します。


経営コンサル業界に起きている異変

非常に興味深いデータもありました。

経営コンサル業界の倒産・休廃業は2026年1〜5月で242件。

年間600件超のペースです。

背景には生成AIがあります。

特に淘汰されているのは、

  • 補助金代行
  • 申請代行
  • リサーチ代行

などの業務です。

逆に生き残るのは、

  • 実行支援
  • 組織変革
  • M&A支援
  • 新規事業支援

など本質的課題解決を提供する企業です。

これはコンサル業界だけでなく、すべての業界に共通する話です。


個人破産増加は次の危険信号

東京商工リサーチはさらに重要な警告を出しています。

2025年の個人破産申立件数は8万3,100件。

13年ぶりの高水準です。

もし個人消費がさらに冷え込めば、

  • 小売業
  • 飲食業
  • サービス業

への影響は避けられません。

企業倒産の前に家計が壊れ始めている可能性があります。


中小企業経営者が今すぐ取るべき7つの対策

① 粗利率を毎月確認する

売上ではなく粗利を見る。

これが最優先です。


② 価格転嫁をためらわない

値上げできない企業ほど危険です。


③ 利益の出ない顧客を見直す

売上より利益を重視しましょう。


④ 人海戦術をやめる

AI・自動化・省力化投資を進める。


⑤ 資金繰り表を毎月更新する

最低でも6カ月先まで予測する。


⑥ 税金・社会保険の滞納を作らない

延滞は信用低下の始まりです。


⑦ 外部環境リスクを監視する

特に、

  • 中東情勢
  • 原油価格
  • ナフサ価格
  • 金利上昇
  • 円安

は今後の重要指標です。


まとめ

2026年5月は倒産件数こそ減少しました。

しかし本質的には、

  • 物価高倒産は高止まり
  • 建設業倒産は増加
  • 人手不足倒産は過去最悪水準
  • 税金滞納倒産は過去最多
  • 個人破産も増加
  • 中東リスクが拡大

という極めて厳しい環境です。

これからは、

「売上を増やす経営」から「利益とキャッシュを守る経営」へ。

その転換ができた企業だけが、2026年後半から2027年にかけての厳しい経営環境を乗り越えていくことになるでしょう。

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