【2026年最新】粗利が伸びる会社・伸びない会社の差が拡大…物価高時代に「稼げる企業」が実践している戦略とは?

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「売上は増えているのに利益が残らない…」その原因は“粗利”にある

近年、多くの企業で「売上は伸びているのに利益が苦しい」という現象が起きています。

その背景には、原材料価格高騰、人件費上昇、エネルギーコスト増加などによる“コスト上昇”があります。

つまり今の時代は、

  • 売上を伸ばせる会社
    ではなく、
  • 「粗利」を伸ばせる会社

が勝つ時代になっています。

実際、東京商工リサーチ(TSR)が2026年5月に発表した「2025年国内企業の粗利に関する調査」では、企業間の“収益力格差”が鮮明になっていることが明らかになりました。

本記事では、その調査内容を整理しながら、

  • なぜ粗利格差が広がっているのか
  • 粗利を伸ばしている企業は何をしているのか
  • 中小企業が今すぐ取り組むべき粗利改善策

を詳しく解説します。


そもそも「粗利」とは何か?

粗利(売上総利益)とは、

売上高 − 売上原価

で計算される利益です。

つまり、

  • 商品を仕入れる
  • 製造する
  • サービスを提供する

ために直接かかったコストを差し引いた「本業の稼ぐ力」を示す指標です。

例えば、

  • 売上100万円
  • 原価70万円

なら、

  • 粗利30万円
  • 粗利率30%

となります。

企業経営では、この粗利が非常に重要です。

なぜなら、

  • 人件費
  • 家賃
  • 広告費
  • システム費
  • 借入返済

などは、すべて粗利から支払われるからです。

つまり、

「粗利が薄い会社」は、どれだけ売上が増えても苦しくなる

という構造があります。


TSR調査で見えた「粗利二極化」の実態

今回のTSR調査では、2024年10月期〜2025年9月期を最新期とする17万9,054社を分析しています。

すると、非常に興味深い結果が出ています。


平均売上高は10.1%増加

まず企業全体では、売上は増えています。

平均売上高推移

  • 2019年:42億5,160万円
  • 2025年:46億8,205万円

→ 約10.1%増加

コロナ禍で一時落ち込んだものの、

  • 経済正常化
  • 値上げ
  • 価格改定

などで売上は回復しました。

つまり、

「数字上の売上」は回復している

のです。


しかし重要なのは「粗利」

注目すべきは粗利です。

平均粗利推移

  • 2019年:8億3,926万円
  • 2025年:10億3,033万円

→ 約22.7%増加

さらに、

粗利率

  • 2019年:19.7%
  • 2025年:22.0%

→ 2.3ポイント改善

となりました。

これは単純な値上げだけでなく、

  • 商品構成改善
  • 高付加価値化
  • 不採算商品の整理
  • 価格転嫁

が進んだ企業が増えたことを示しています。


ただし「全員が儲かっている」わけではない

ここが非常に重要です。

TSR調査では、

売上と粗利が両方増えた企業は43.3%

にとどまっています。

つまり、

半数以上の企業は「売上増=利益増」になっていない

のです。

さらに衝撃的なのは、

原価上昇を上回るペースで粗利を伸ばせた企業は19.7%しかない

という点です。

つまり、

本当に“稼ぐ力”を高められている企業は2割弱

しかないのです。


なぜ企業間で差が広がっているのか?

ここからが本質です。

粗利を伸ばせる会社には、共通点があります。


粗利が伸びる企業の特徴①「価格交渉力」がある

運輸業では、

  • 適正運賃交渉
  • 2024年問題
  • 物流改革

を背景に、価格転嫁が進みました。

その結果、

粗利伸長率が原価増加率を上回った企業比率は30.9%

と、全産業トップになりました。

つまり、

「値上げできる会社」が強い

のです。

今後の経営では、

  • 安く売る
  • 我慢する
  • 値上げを恐れる

では利益が残りません。

重要なのは、

“価格に納得してもらえる価値”を作ること

です。


粗利が伸びる企業の特徴②「高付加価値化」ができている

製造業では、

  • 高付加価値品へのシフト
  • 製品構成見直し
  • 利益率重視

が進みました。

つまり、

「何を売るか」を変えた企業が強い

のです。

例えば、

利益が出にくい企業

  • 安売り競争
  • 低単価商品依存
  • 差別化不足

利益が出る企業

  • 専門特化
  • ブランド化
  • 提案型営業
  • セット販売
  • 独自ノウハウ化

この差が粗利率に直結します。


粗利が伸びる企業の特徴③「顧客を選んでいる」

粗利率が高い企業ほど、

  • 値切る顧客
  • 手間ばかり増える顧客
  • クレーム過多顧客

を整理しています。

逆に、

「誰でも受ける会社」は利益率が下がりやすい

傾向があります。

特に中小企業は、

“売上至上主義”から脱却できるか

が重要です。


粗利が改善した業界の共通点

TSR調査では、特に以下が目立ちました。

小売業

粗利率32.3%

サービス業

粗利率31.9%

背景には、

  • 値上げ浸透
  • 高付加価値化
  • 体験価値向上

があります。

特にサービス業は、

「価格」より「価値」で選ばれる会社

が伸びています。


一方で苦戦する業界の特徴

逆に苦戦した業種は、

  • 医療業
  • ガス業
  • 農林漁業
  • なめし革製造

など。

共通点は、

「価格転嫁しにくい」

ことです。

つまり、

  • 公定価格
  • 激しい価格競争
  • 需要低迷

がある業界ほど厳しい。

これは今後も続く可能性があります。


中小企業が粗利を増やすために今すぐやるべき10のアクション

ここから実践編です。


① 値上げを恐れない

まず重要なのは価格改定です。

ただし、

「ただ値上げする」のではなく、

  • なぜ必要か
  • どんな価値があるか
  • 何が改善されるか

を伝えることが重要です。


② “利益が出る商品”を分析する

売上ではなく、

「粗利額」で商品を見る

ことが重要です。

例えば、

  • 売上100万円で粗利5万円
  • 売上50万円で粗利25万円

なら後者の方が優秀です。


③ 不採算商品・サービスを切る

利益が薄い案件を抱え続けると、

  • 人材疲弊
  • 資金流出
  • 時間浪費

につながります。


④ 高付加価値化する

価格競争から抜けるには、

  • 専門特化
  • 独自性
  • ブランド化

が必要です。

例えば、

  • 「安い工事会社」
    ではなく、
  • 「浴室リフォーム専門」
  • 「高齢者向け特化」
  • 「補助金活用込み」

など。


⑤ 原価管理を細かく行う

利益が出ない会社は、

“どこで利益が消えているか”

を把握できていません。

最低でも、

  • 商品別粗利
  • 顧客別粗利
  • 営業担当別粗利

は見える化したいところです。


⑥ “忙しいのに儲からない”をやめる

利益率の低い仕事ほど、

  • 緊急対応
  • 個別対応
  • 修正
  • クレーム

が多くなります。

つまり、

「忙しい会社ほど利益が薄い」

現象が起きます。


⑦ 値引きを減らす

値引きは粗利を直撃します。

例えば粗利率20%なら、

10%値引き=利益半減

レベルの影響があります。


⑧ リピート・定期収益を増やす

新規集客ばかりでは、

広告費が増え続けます。

そのため、

  • サブスク
  • 保守契約
  • 会員制
  • 定期点検

などのストック型収益が重要になります。


⑨ AI・DXで間接コストを削減する

現在は、

  • AI活用
  • 業務自動化
  • 顧客管理システム

によって、

“利益を削る間接業務”

を減らせる時代です。

特に中小企業では、

  • 見積
  • 請求
  • 問い合わせ
  • 日報
  • 案件管理

の効率化余地が非常に大きいです。


⑩ 「売上」ではなく「粗利」で経営判断する

これが最重要です。

これからの時代は、

「いくら売ったか」

ではなく、

「いくら残ったか」

が重要になります。


今後さらに「粗利格差」は拡大する可能性が高い

物価高は今後も続く可能性があります。

すると、

  • 値上げできる企業
  • 高付加価値企業
  • 価格交渉できる企業

はさらに伸びます。

一方、

  • 安売り依存
  • 薄利多売
  • 差別化不足

の企業は苦しくなる可能性があります。


まとめ|これからは「売上競争」ではなく「粗利競争」

TSR調査から見えた本質は明確です。

「売上が増えても、利益が残らない会社」が増えている

一方で、

「粗利を増やせる会社」は確実に伸びている

のです。

つまり今後は、

  • 値上げ力
  • 高付加価値化
  • 顧客選別
  • 商品構成改善
  • 原価管理

が企業存続のカギになります。

特に中小企業は、

「何を売るか」

ではなく、

「どれだけ粗利が残るか」

という視点への転換が必要です。

これからの時代は、

“売上至上主義”から“粗利経営”へ

移行できる企業が、生き残る時代になりそうです。

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