2026年現在、倒産は「特定の業種だけの問題」ではなくなっている。
帝国データバンクおよび東京商工リサーチの最新データによると、
・タクシー業
・塗装工事業
・焼肉店
・家事代行業
・専門料理店
といった複数業種で、
過去最多水準の倒産・廃業が同時多発的に発生している。
これは単なる景気悪化ではない。
「ビジネスモデルそのものの限界」
が顕在化している。
本記事では、各業種のデータを整理しながら、
・なぜ今倒産が増えているのか
・業種を超えた共通構造
・中小企業が今すぐ持つべき経営視点
を体系的に解説する。
Contents
■1. 倒産急増5業種の全体像
まず結論から。
今回の5業種はすべて
「低付加価値 × 労働集約 × 価格競争」
という共通構造を持つ。
そして現在は
・物価高
・人手不足
・競争激化
が同時に襲っている。
■2. タクシー業|コスト増×人手不足の典型
「2025年度の廃業は66件で前年度の1.6倍、倒産含め102件が市場退出」
(出典:帝国データバンク)
ポイント
・ドライバー不足
・燃料費高騰
・賃上げできない
・稼働率低下
完全な悪循環
さらに「 大手と中小の格差拡大」
■3. 塗装工事業|価格転嫁できない業界
「2025年度の倒産は143件で23年ぶり高水準」
(出典:東京商工リサーチ)
特徴
・資材価格(シンナー80%値上げ)
・人手不足
・価格競争
値上げできず利益消失
小規模企業が大量淘汰
■4. 焼肉店|コロナ優等生の崩壊
「倒産57件で2年連続過去最多」
(出典:東京商工リサーチ)
特徴
・輸入牛肉高騰
・大手チェーン参入
・価格競争激化
中小が完全に挟まれている
■5. 家事代行|成長市場なのに倒産
「2025年度はすでに過去最多の11件」
(出典:東京商工リサーチ)
重要ポイント
・需要は伸びている
・参入企業急増
・全件が販売不振
「市場成長=儲かる」ではない
■6. 専門料理店|インバウンドでも勝てない
「2025年度は85件で過去最多」
(出典:東京商工リサーチ)
原因
・輸入食材高騰
・インバウンドの偏り
・価格転嫁困難
「高付加価値風」でも負ける
■7. 共通する5つの倒産構造
ここが最重要。
■① コスト増に耐えられない
・燃料
・食材
・人件費
利益が消える
■② 価格転嫁できない
・値上げすると客離れ
・競合が多い
利益構造崩壊
■③ 人手不足
・採用できない
・定着しない
売上機会損失
■④ 小規模企業の弱さ
ほぼ共通して「資本金1,000万円未満が多数」つまり、 体力不足で脱落
■⑤ 二極化の加速
・大手:拡大
・中小:淘汰
これが今起こっている全体的な本質
■8. 経営者が持つべき5つの視点
■① 「安さ」からの脱却
安い=正義の時代は終わった
利益を出せないビジネスは終了
■② 価格決定権を持つ
・値上げできるか
・顧客を選べるか
ここが勝敗
■③ 労働依存から脱却
・人を増やす=限界
・効率化が必須
■④ 小さくても強い会社へ
・ニッチ戦略
・専門特化
大手と戦わない
■⑤ 早期撤退の判断
・赤字事業は切る
・感情を捨てる
経営は意思決定
■9. 今後さらに危険な理由
・原油価格上昇
・金利上昇
・人件費上昇
まだ序章
■まとめ
今回の5業種に共通するのは
「構造的に儲からないビジネス」
そして重要なのはこれ
- 倒産は特別なことではない
- 普通に経営していると起こる
■最後に
これからの時代は
・価格を上げられる企業
・効率を高められる企業
・差別化できる企業
だけが生き残る。
逆に言えば 「普通の経営」をしている会社から倒産する