【2026年最新】実質賃金13カ月ぶりプラスでも企業倒産は13年ぶり高水準|中小企業が今取るべき経営戦略

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【2026年最新】実質賃金はプラス転換、しかし企業倒産は13年ぶり高水準

2026年に入り、日本経済に関する2つの重要なニュースが発表されました。

1つ目は、実質賃金が13カ月ぶりにプラスへ転じたこと
2つ目は、企業倒産が13年ぶりの高水準になったことです。

一見すると矛盾しているようにも見えるこの2つの動きですが、実は現在の日本経済の構造をよく表しています。

つまり、

「賃金は上がるが、企業は苦しくなる」

という構造です。

本記事では、

  • 実質賃金の最新動向

  • 企業倒産の増加の背景

  • 中小企業経営者が今考えるべき戦略

について解説していきます。


実質賃金が13カ月ぶりにプラス

厚生労働省の「毎月勤労統計調査」によると、2026年1月の賃金動向は以下の通りです。

主なポイント

・現金給与総額:30万1,314円(前年比3.0%増)
・所定内給与:26万9,198円(前年比3.0%増)
・実質賃金:前年比1.4%増

これまで日本では、賃金が上がっても物価上昇の方が大きく、

「実質賃金はマイナス」

という状況が続いていました。

しかし2026年1月は、

賃上げ > 物価上昇

となり、実質賃金が13カ月ぶりにプラスへ転じました。

これは2025年の春闘での賃上げや最低賃金引き上げの影響が大きいとされています。

特に注目すべきは、ボーナスではなく

基本給(所定内給与)が3%上昇していること

です。

これは33年ぶりの高い伸びであり、日本企業の賃金構造が変化し始めている可能性があります。


しかし企業倒産は13年ぶり高水準

一方で、企業の状況は決して楽観できるものではありません。

東京商工リサーチによると、2026年2月の企業倒産は

851件

となり、

2月としては13年ぶりに800件を超えました。

さらに帝国データバンクの調査でも、

2025年度の倒産件数は1万件を超える見通し

となっています。

つまり、

賃金は上昇しているが、企業はむしろ苦しくなっている

という構造です。


倒産の主因は「販売不振」

倒産原因の分析を見ると、

最も多いのは

販売不振

です。

実際に、帝国データバンクの調査では

倒産の81%が不況型倒産

となっています。

つまり多くの企業は、

・売上が伸びない
・利益が出ない
・借入返済が重い

という状態にあります。

コロナ禍ではゼロゼロ融資などの支援策がありましたが、現在はその返済が本格化しています。

その結果、

資金繰りが悪化した企業が倒産するケース

が増えています。


人手不足倒産は過去最多ペース

さらに注目されているのが

人手不足倒産

です。

2026年2月の人手不足倒産は

42件(前年比約2倍)

となりました。

2025年度累計では

400件を超える見込み

であり、過去最多となる可能性があります。

原因は主に以下の3つです。

  • 人件費高騰

  • 求人難

  • 従業員退職

つまり現在の日本企業は

「人が足りない」

だけではなく

「人を雇うコストが高い」

という状況にあります。


倒産の中心は小規模企業

今回の倒産の特徴として、

小規模企業が中心

である点も重要です。

例えば、

・負債1億円未満の倒産:77%
・従業員10人未満:90%

となっています。

つまり今回の倒産増加は

中小企業・小規模事業者の問題

と言えます。


賃上げ時代に中小企業が直面する課題

ここで重要なのが、

賃上げと企業経営の関係

です。

現在の日本では

  • 最低賃金上昇

  • 人材確保競争

  • 物価上昇

などにより、

賃金を上げないと人が採れない

という状況になっています。

しかし、

売上が増えないまま賃金だけ上がる

と、

当然ながら利益は減少します。

つまり今の経営環境は

賃上げできない企業は人材を失い、
賃上げしても利益が出ない企業は倒産する

という非常に厳しい状況なのです。


中小企業が取るべき経営戦略

では、中小企業はどうすればよいのでしょうか。

重要なのは次の3つです。


①付加価値経営への転換

低価格競争のビジネスモデルでは、

人件費上昇に耐えられません。

今後必要なのは

高付加価値ビジネス

です。

例えば

・専門サービス
・高品質商品
・ブランド化

などです。

「安いから売れる」ではなく

価値があるから選ばれる

ビジネスへ転換する必要があります。


②人材戦略の見直し

人手不足時代では、

採用だけではなく

定着

が重要になります。

そのためには

  • 評価制度

  • キャリア形成

  • 働きやすい環境

などの整備が必要です。

給与だけでなく

組織としての魅力

が問われる時代です。


③生産性向上

人手不足時代では

少ない人数で高い成果を出す

必要があります。

そのために

・DX導入
・業務効率化
・外注活用

などを進め、

1人当たり付加価値

を高めることが重要になります。


今後の日本経済のポイント

今後の経済を考える上で重要なのは、

次の3つです。

  1. 金利上昇

  2. 原油価格

  3. 為替動向

特に中東情勢の悪化により、

原油価格が上昇すれば

再び物価上昇が強まる可能性があります。

そうなると

実質賃金は再びマイナス

に戻る可能性もあります。


まとめ

今回のニュースは、

日本経済の転換点を示しています。

重要ポイント

・実質賃金は13カ月ぶりプラス
・企業倒産は13年ぶり高水準
・人手不足倒産は過去最多ペース

つまり、

企業にとっては厳しい経営環境

です。

しかし見方を変えれば、

これは

経営の質が問われる時代

とも言えます。

これからの中小企業に必要なのは

  • 付加価値経営

  • 人材戦略

  • 生産性向上

です。

賃上げ時代を乗り越える企業こそが、

今後の日本経済の主役になるでしょう。

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