Contents
- 1 ✔ 要介護認定とは何か
- 2 ✔ 要支援・要介護の違い
- 3 ✔ 要介護度の判定基準
- 4 ✔ 認定調査の流れ
- 5 ✔ 医師の意見書の役割
- 6 ✔ 認定にかかる期間
- 7 ✔ 申請時にやってしまいがちなミス
- 8 ✔ レベルごとに使えるサービスと費用
- 9 ✔ 経営者が理解しておくべき介護リスク
- 10 ■ 1. 要介護認定とは?
- 11 ■ 2. 申請できる人は?
- 12 ■ 3. 要介護認定の流れ(2026年版)
- 13 【STEP1】申請
- 14 【STEP2】訪問調査(認定調査)
- 15 【STEP3】主治医意見書
- 16 【STEP4】コンピュータ判定+介護認定審査会
- 17 ■ 4. 要介護度が決まる基準(2026年版)
- 18 ■ 5. 要介護度によって使えるサービスが変わる
- 19 ■ 6. 要介護度ごとの「1カ月の支給限度額」
- 20 ■ 7. 経営者が知るべき「認定申請のコツと注意点」
- 21 ■ 8. 認定が下りなかった場合の「不服申立て」
- 22 ■ 9. 経営者が押さえるべき介護リスク
- 23 ■ 10. まとめ:要介護認定の理解は“介護の第一歩”
- 24 ✔ 要介護認定は介護サービス利用の入口
- 25 ✔ 要介護1~5、要支援1~2で支援の範囲が決まる
- 26 ✔ 認定は申請→調査→医師意見書→審査会の流れ
- 27 ✔ 認定に30日前後かかる
- 28 ✔ 認知症があると介護度が上がりやすい
- 29 ✔ 家族の介護は経営に直結する
- 30 ✔ 状態が変われば何度でも区分変更申請可能
──“介護が必要になったとき”何が起きるのか?家族・従業員のために経営者が必ず理解すべき制度
高齢化が進む中で、
経営者自身、配偶者、親、また従業員の家族に
「介護が必要になる」 という場面は避けられません。
そして、
介護保険によるサービスを利用するための入口となるのが
「要介護認定」 です。
介護保険は、
40歳以上のすべての国民が保険料を払い、
65歳以上になると介護サービスを利用できる制度ですが、
その前提となるのが「要介護度の判定」であり、
判定次第で受けられるサービスや費用負担が大きく変わる
ため、制度への理解は必須です。
本記事では、2026年の最新内容を踏まえて、
✔ 要介護認定とは何か
✔ 要支援・要介護の違い
✔ 要介護度の判定基準
✔ 認定調査の流れ
✔ 医師の意見書の役割
✔ 認定にかかる期間
✔ 申請時にやってしまいがちなミス
✔ レベルごとに使えるサービスと費用
✔ 経営者が理解しておくべき介護リスク
を、経営者の“実務視点”でわかりやすく整理します。
■ 1. 要介護認定とは?
──介護サービスを利用するための「入口」になる制度
要介護認定とは、市区町村(介護保険の保険者)が
本人の心身状態を評価し、
- 支援が必要(要支援1~2)
- 介護が必要(要介護1~5)
という分類を決める仕組みです。
この等級によって、
- 利用できるサービス
- 1カ月あたりの支給限度額
- 自己負担額
がすべて変わります。
◆ 認定区分(7段階)
| 区分 | 介護の必要度 |
|---|---|
| 要支援1 | 生活の一部に支援が必要 |
| 要支援2 | より継続的な支援が必要 |
| 要介護1 | 基本的な日常生活で部分的に介助が必要 |
| 要介護2 | 要介護1よりも介助が多い |
| 要介護3 | 身体介護が中心で常時介助が必要 |
| 要介護4 | 立ち上がり・排泄・移動など全面的介助 |
| 要介護5 | 寝たきり状態に近く常時介助 |
この等級が決まらないと、
訪問介護もデイサービスも、施設入所もできません。
■ 2. 申請できる人は?
──本人、家族、ケアマネ、施設担当者も申請可能
申請は、市区町村の介護保険課(役所)に行うことで行います。
申請できるのは:
- 本人
- 家族
- 代理人(ケアマネジャー、包括支援センター)
認知症の方でも、家族が代理申請できます。
■ 3. 要介護認定の流れ(2026年版)
要介護認定は、次の 4ステップ で行われます。
【STEP1】申請
市区町村に「要介護認定申請書」を提出。
【STEP2】訪問調査(認定調査)
市の職員または委託された調査員が自宅・施設で調査を行います。
調査項目は 74項目+特記事項。
内容は:
- 歩行の状態
- 立ち上がり
- 排泄・入浴
- 記憶・判断力
- コミュニケーション能力
- 病歴と服薬状況
- 行動心理症状(認知症の傾向)
など多岐にわたります。
【STEP3】主治医意見書
主治医が本人の医療状況を記述。
・病名
・症状の進行度
・認知機能
・生活機能
・今後の見通し
医師意見書は “判定に大きく影響する” ため極めて重要です。
【STEP4】コンピュータ判定+介護認定審査会
「一次判定」(コンピュータ)
+
「二次判定」(専門家審査会)
で最終的な区分が決まります。
◆ 認定までの期間
申請から30日以内 に結果通知(法定期限)。
ただし、医師意見書の遅れなどで
1~2週間延びる場合もあります。
■ 4. 要介護度が決まる基準(2026年版)
基準は大きく以下で構成されています。
① 身体機能
- 移動
- 排泄
- 食事
- 入浴
- 立ち座り
② 生活機能
- 買い物
- 調理
- 洗濯
- 金銭管理
- 薬の管理
③ 認知機能
- 記憶
- 判断力
- 理解力
- 日時の見当識
④ 行動・心理症状
- 徘徊
- 攻撃性
- 幻覚・妄想
- 介護拒否
⑤ 医療ニーズ
- 点滴
- 酸素吸入
- 褥瘡(床ずれ)
- 糖尿病管理
- 失禁対策
◆ ポイント
✔ 認知症状が強いと、身体能力が高くても要介護度は上がりやすい
✔ 退院直後は要介護度が高く出やすい
✔ 訪問調査のときの「良い日」か「悪い日」で判定がブレる
■ 5. 要介護度によって使えるサービスが変わる
介護保険では、
要支援と要介護で利用できるメニューが異なります。
【要支援(1・2)で使える主なサービス】
- 介護予防訪問介護
- 介護予防通所介護(デイサービス)
- 福祉用具貸与(限定的)
- 生活支援サービス
- 地域包括支援センターによる支援
支援目的のため、利用範囲は比較的軽度。
【要介護(1~5)で使える主なサービス】
● 訪問系
- 訪問介護
- 訪問看護
- 訪問リハビリ
- 訪問入浴
● 通所系
- デイサービス
- デイケア(リハビリ中心)
● 福祉用具
- ベッド
- 車いす
- スロープ
- 手すり
● 住宅改修
- 手すり設置
- 段差解消
- トイレ改修(上限20万円/自己負担1〜3割)
● 施設入居
- 特別養護老人ホーム(要介護3以上)
- 介護老人保健施設
- 介護医療院
要介護度が上がるほど、
利用できるサービス枠(支給限度額)も増加。
■ 6. 要介護度ごとの「1カ月の支給限度額」
2026年の支給限度額(全国共通)は以下のとおり。
【要支援】
| 区分 | 月額上限(支給限度額) |
|---|---|
| 要支援1 | 約5万円 |
| 要支援2 | 約10万円 |
【要介護】
| 区分 | 月額上限 |
|---|---|
| 要介護1 | 約16万円 |
| 要介護2 | 約19万円 |
| 要介護3 | 約27万円 |
| 要介護4 | 約31万円 |
| 要介護5 | 約36万円 |
※ 自己負担は原則1〜3割(所得に応じて変動)
■ 7. 経営者が知るべき「認定申請のコツと注意点」
経営者の家庭では、
親の介護が突発的に発生するケースも多く、
申請のポイントを知っておくことは非常に重要です。
◆ ①「良い日」を演じると要介護度が下がる
高齢者はプライドから無理をしてしまうことがある。
◆ ② 家族は事前に“普段の状態”をメモしておく
調査員は30〜60分しか観察できない
→ 日常の困りごとを正確に伝えることが重要。
◆ ③ 医師意見書は極めて重要
主治医が介護に理解がない場合、
要介護度が下がりやすくなる。
◆ ④ 退院直後は要介護度が上がりやすい
回復後に区分変更が必要になることがある。
◆ ⑤ 再申請は何度でも可能
状態が悪化したらすぐに区分変更申請ができる。
■ 8. 認定が下りなかった場合の「不服申立て」
もし要介護認定に納得できない場合、
市区町村・都道府県の審査会に不服申立てが可能です。
- 実際は認定調査の記録と医師意見書が最重要
- 証拠が揃っていれば区分が上がるケースもある
■ 9. 経営者が押さえるべき介護リスク
経営者は、家庭の介護が仕事に直結するという特性があります。
◆ 家族の介護で会社を休むリスク
→ 介護離職は経営者自身も例外ではない。
◆ 介護費用は年間50万〜200万円
→ 要介護度により大きく変動。
◆ 施設入居は月20万〜40万円
→ 要介護度に関係なく発生する固定費。
◆ 認知症の介護は長期化(平均5〜7年)
→ 金融資産の管理・事業承継と密接に関連。
介護は、
【家族】×【お金】×【時間】×【経営】
のすべてに影響するテーマであり、
要介護認定はそのスタート地点となります。
■ 10. まとめ:要介護認定の理解は“介護の第一歩”
最後に経営者向けの要点をまとめます。
✔ 要介護認定は介護サービス利用の入口
✔ 要介護1~5、要支援1~2で支援の範囲が決まる
✔ 認定は申請→調査→医師意見書→審査会の流れ
✔ 認定に30日前後かかる
✔ 認知症があると介護度が上がりやすい
✔ 家族の介護は経営に直結する
✔ 状態が変われば何度でも区分変更申請可能
介護は突然やってきます。
その時に慌てないためにも、
要介護認定の仕組みを理解し、
家族・従業員・自社の介護リスクに備えておくことが
経営者としての重要な役割でもあります。