【2026年最新】飲食業倒産が過去最多509件|居酒屋・卸売も危険水域へ。今すぐ中小企業が取るべき経営対策

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飲食業倒産が過去最多。これは「飲食店だけ」の問題ではない

2026年上半期、日本の飲食業界に大きな異変が起きています。

東京商工リサーチによると、2026年上半期(1〜6月)の飲食業倒産は509件となり、1997年以降では初めて500件を突破しました。

さらに、

・居酒屋倒産は118件で過去最多
・ラーメン店倒産も過去最多
・飲食料品卸売業も高水準
・決済代行会社「全東信」の破産

と、飲食業界全体のサプライチェーンにリスクが広がっています。

「飲食店だけが苦しい時代」は終わり、飲食に関わるすべての企業が経営を見直す局面に入っています。


飲食業倒産509件。30年間で最多を更新

東京商工リサーチによれば、

2026年上半期の飲食業倒産は509件(前年同期比5.3%増)となりました。

これは30年間で初めて500件を超える歴史的な水準です。

さらに深刻なのは、その原因です。

・販売不振:424件(83.3%)
・物価高関連倒産:86件(前年同期比53.5%増)
・人手不足関連倒産:36件(前年同期比125%増)

つまり、

「売上が伸びない中で、コストだけが急増している」

という構造が倒産を加速させています。

特に資本金1,000万円未満が全体の約9割を占め、小規模・零細店舗ほど打撃が大きくなっています。


居酒屋倒産118件。ついに100件を突破

今回もっとも象徴的だったのが居酒屋です。

2026年上半期だけで118件。

これまで最多だった2024年同期の98件を大きく上回りました。

背景には、

・酒類メーカーの値上げ
・食材価格高騰
・人件費上昇
・家賃上昇

だけではありません。

利用者側にも変化があります。

・飲み会の回数が減る
・一次会だけで帰る
・二次会が激減
・立ち飲みへ移行
・飲み放題を避ける

つまり、

客数減少と客単価低下が同時進行しているのです。

値上げすれば来店客が減る。

値上げしなければ利益が消える。

多くの居酒屋が、この板挟みに苦しんでいます。


ラーメン店も過去最多

ラーメン店倒産は36件。

こちらも過去最多となりました。

以前は、

飲み会

締めのラーメン

という需要がありましたが、

飲み会自体が減ったことで夜間需要も減少しています。

加えて、

・小麦
・豚肉
・光熱費
・人件費

など固定費が上昇し、利益を確保しにくい構造になっています。


飲食料品卸売業も危険水域

帝国データバンクによれば、

飲食料品卸売業の倒産は133件。

年間換算では266件ペースとなっています。

これはコロナ禍前と同水準です。

特に苦戦しているのは、

・生鮮魚介卸
・食肉卸
・野菜卸

です。

原因は、

・気候変動
・漁獲量減少
・輸入価格上昇
・包装資材高騰
・物流費高騰

一方で、

スーパーや飲食店へは価格転嫁しにくい。

利益率だけが削られています。

つまり、

飲食店だけでなく、

その仕入先も同じ苦境に立たされている

ということです。


全東信破産が追い打ちをかける可能性

さらに2026年7月には、

決済代行会社「全東信」が破産しました。

決済代行会社は、

店舗

カード会社

決済代行会社

店舗へ入金

という資金の流れを担っています。

この仕組みが停止すると、

・売掛金が回収できない
・資金繰り悪化
・支払い遅延

が発生する恐れがあります。

すでに利益率が低下している飲食店では、

数百万円〜数千万円の入金遅れだけでも致命傷になるケースがあります。

また、全東信の取引先だけではなく、

その先の卸売業者、食品メーカー、運送会社などへ資金ショックが波及する可能性も否定できません。


共通して見える倒産企業の特徴

今回公表されたデータからは共通点も見えます。

① 小規模企業が圧倒的に多い

飲食業倒産の約9割は資本金1,000万円未満でした。

価格交渉力も弱く、

値上げもしにくい。

結果として利益が残らなくなっています。


② 販売不振が最大原因

販売不振が83.3%。

物価高だけではありません。

「売れなくなった」

ことが最大要因です。


③ 価格転嫁が進まない

卸売業でも同様です。

仕入価格は上がる。

しかし販売価格は上げられない。

利益率だけが下がっています。


④ 資金余力不足

利益が出ないため、

内部留保も増えません。

そこへ、

・設備更新

・最低賃金上昇

・人件費増

・金利上昇

が重なると、一気に資金繰りが悪化します。


今後、中小企業・店舗経営者がやるべき7つのこと

今回のデータは、「飲食業だけの話」と捉えるべきではありません。

利益率が低く、価格転嫁が難しい業種全体に共通する警鐘です。

① 月次決算では遅い。週次で資金繰りを確認する

利益よりも重要なのは現金です。

最低でも13週間の資金繰り表を作成し、

・入金予定
・支払予定
・借入返済
・税金

まで可視化しましょう。


② 売上ではなく粗利率を管理する

「売上が伸びているのに利益が残らない」

企業が急増しています。

商品別・メニュー別粗利を見直し、

利益が出る商品構成へ変更することが重要です。


③ 値上げできる商品設計へ

価格競争は体力勝負になります。

価格ではなく、

・付加価値
・体験
・限定性
・専門性

で選ばれる商品づくりが重要です。


④ 仕入先・決済会社を分散する

全東信の事例は、

一社依存の危険性を示しました。

・決済会社
・仕入先
・銀行

を複数持つことで、経営リスクを分散できます。


⑤ 固定費を毎月見直す

利益改善で最も早いのは固定費です。

・サブスク
・通信費
・広告
・電気
・保険

などは定期的に見直しましょう。


⑥ 金融機関との関係を強化する

資金が必要になってから相談するのでは遅すぎます。

定期的に試算表を持参し、

金融機関と情報共有しておくことが重要です。


⑦ AI・DXによる省力化を進める

人手不足は今後さらに深刻になります。

予約管理、受発注、在庫管理、経理、顧客管理など、AIやデジタルツールで自動化できる業務は積極的に見直しましょう。

省力化投資は、人件費上昇への最も有効な対策の一つです。


まとめ

2026年上半期は、

・飲食業倒産509件(過去最多)
・居酒屋倒産118件(過去最多)
・ラーメン店倒産過去最多
・飲食料品卸売も高水準
・全東信破産による資金繰りリスク拡大

と、飲食業界全体が大きな転換点を迎えています。

これらの事象に共通するキーワードは、「価格転嫁の限界」「利益率の低下」「資金繰りの悪化」です。

今後は、売上拡大だけを目指す経営ではなく、利益率・キャッシュフロー・取引先分散・DX活用を重視した経営へ転換できる企業ほど、生き残る可能性が高まるでしょう。


出典

・東京商工リサーチ「2026年上半期(1〜6月)『飲食業』倒産動向」(2026年7月8日)

・東京商工リサーチ「2026年上半期『居酒屋』倒産動向」(2026年7月11日)

・帝国データバンク「飲食料品卸売の倒産動向(2026年上半期)」(2026年7月8日)

・株式会社全東信破産に関する公表資料および各種報道(2026年7月)

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