【2026年最新】持続化補助金が変わった!中小企業庁担当者が語った「第20回・創業型第4回」採択の重要ポイント

更新日:

2026年7月31日、ミラサポplusにおいて、

「中小企業庁担当者に聞く|令和8年度 小規模事業者持続化補助金のポイント」

が公開されました。

今回取り上げられたのは、2026年12月15日に申請締切を迎える、

  • 小規模事業者持続化補助金<一般型・通常枠>第20回公募
  • 小規模事業者持続化補助金<創業型>第4回公募

です。

これまで私も持続化補助金について何度も解説してきましたが、今回の中小企業庁担当者の説明を見ると、第20回公募で何を重視しているのかがかなり明確になってきたと感じています。

結論から言えば、今回のキーワードは、

「自ら経営計画を作る」
「販路開拓」
「稼ぐ力」

この3つです。

単に「補助金を使って設備を買いたい」「ホームページを作りたい」という申請ではなく、

その投資によって、誰に何を売り、どのように売上と利益を増やすのか。

ここまで考えた経営計画が、これまで以上に重要になっています。


Contents

1.そもそも持続化補助金とは?

持続化補助金は、小規模事業者が自ら経営計画を策定し、その計画に基づいて行う販路開拓等の取組を支援する補助金です。

一般型第20回の公募要領にも、

自ら策定した持続的な経営に向けた経営計画に基づく販路開拓等の取組

を支援する制度であることが明記されています。

対象となる小規模事業者は原則として、

業種常時使用する従業員
商業・サービス業(宿泊・娯楽業除く)5人以下
宿泊業・娯楽業20人以下
製造業その他20人以下

です。

そして大きな特徴が、地域の商工会・商工会議所の支援を受けながら申請する制度であること。

商工会・商工会議所の会員でなければ使えない制度ではありません。

非会員の小規模事業者でも対象となります。


2.一般型第20回は最大250万円

一般型・通常枠の基本的な補助条件は次の通りです。

項目内容
基本補助上限50万円
補助率2/3
インボイス特例+50万円
賃金引上げ特例+150万円
両特例適用最大250万円
赤字事業者賃金引上げ特例で補助率3/4

公募要領でも、基本上限50万円、インボイス特例50万円上乗せ、賃金引上げ特例150万円上乗せ、両方なら最大250万円とされています。

小規模事業者向けとしては、かなり使いやすい規模の補助金です。


3.今回最大のポイント。「稼ぐ力」が明確に重視された

今回、私が最も注目したのがここです。

ミラサポplusの記事で中小企業庁担当者は、第20回公募について、

売上高・売上総利益の増加が見込める事業であることが明記され、「稼ぐ力」がより重視されるようになった

と説明しています。

これは単なる解説上の表現ではありません。

実際に第20回公募要領の審査基準を見ると、その変化がはっきり分かります。

第20回の審査基準

審査項目重視される内容
経営方針・目標売上高・売上総利益の増加を目指しているか
市場・顧客市場や顧客ニーズを捉え、売上高・売上総利益増加につながるか
目標設定客観的事実に基づき売上高・売上総利益の増加を目指しているか
販路開拓売上高・売上総利益増加につながる有効な取組か
新たな価値新商品・サービス等によって売上高・売上総利益の増加が見込めるか
デジタルデジタル技術を有効活用しているか
投資の継続性取得資産を事業終了後も継続利用するか

第20回の公募要領では、「売上高・売上総利益の増加」という表現が審査基準の複数箇所に明記されています。


4.これはかなり重要な変更だと思います

以前から、持続化補助金は「販路開拓」の補助金でした。

当然、売上につながる取組であることは以前から重要でした。

しかし、第18回公募の審査基準を見ると、

  • 市場・顧客ニーズを捉えているか
  • 補助事業が具体的か
  • 実現可能性が高いか
  • 販路開拓に有効か
  • 新たな価値を生み出しているか

といった表現が中心でした。

ところが第20回では、そこに明確に

「売上高・売上総利益の増加」

が入っています。

つまり私は、

「何を買うか」よりも、「それを使ってどう稼ぐのか」を説明する重要性がさらに高まった

と考えています。


5.「売上」だけではなく「売上総利益」も重要

ここも見逃してはいけません。

単に、

「売上が増えます」

だけではありません。

公募要領では繰り返し、

「売上高・売上総利益の増加」

と書かれています。

売上総利益とは、いわゆる「粗利益」です。

例えば、

「広告を100万円かけて売上が100万円増えました」

では、事業として必ずしも意味がありません。

重要なのは、

その投資によって、どの程度の売上と利益を生み出せるのか。

ここです。

したがって事業計画では、

「新規顧客を年間○件獲得する」

だけではなく、

「客単価○万円×新規顧客○件=売上○万円」

さらに、

「原価率○%のため売上総利益○万円」

といったところまで、可能な範囲で具体化した方がよいでしょう。


6.ホームページ・チラシ等にも新たな上限

今回もう一つ重要なのが経費ルールです。

ミラサポplusの記事でも紹介されているように、第20回・創業型第4回では、

広報費とウェブサイト関連費について、それぞれ補助金交付申請額の上限30万円

というルールが設けられています。

創業型第4回の公募要領でも、広報費について「補助金交付申請額の上限30万円」と明記されています。

つまり、

「250万円使えるから、ホームページを200万円で作ろう」

というような考え方では申請できません。

ここは従来以上に注意が必要です。


7.対象経費自体は幅広い

対象となる主な経費は、

経費区分主な活用イメージ
機械装置等費新商品・サービス提供に必要な設備等
広報費チラシ、パンフレット、広告等
ウェブサイト関連費HP、EC、システム等
展示会等出展費展示会・商談会への出展
旅費販路開拓に必要な出張等
新商品開発費新商品開発等
借料機器・設備等の借料
委託・外注費店舗改装などの外注等

となっています。一般型第20回でもこの8区分が対象経費として示されています。

したがって、

設備+広告+販促+改装

などを組み合わせた販路開拓にも活用できます。


8.創業型は最大250万円

そして、これから創業する方、創業間もない方には「創業型」があります。

創業型第4回は、

項目内容
補助上限200万円
補助率2/3
インボイス特例+50万円
最大250万円

です。

通常の一般型が基本50万円なのに対して、創業型は基本200万円。

創業期の事業者にとって非常に大きな制度です。


9.創業型は「創業1年以内」だけでは足りない

ここは非常に重要です。

単に、

「創業して1年以内だから対象」

ではありません。

第4回公募では、

  • 開業日・法人設立日
  • 特定創業支援等事業による支援を受けた日

の双方が、原則として公募締切から起算して過去1年間であることが必要です。

法人なら代表者本人、個人事業主なら本人が支援を受けている必要があります。


10.「特定創業支援等事業」は今から確認してほしい

これは創業型を狙う方に、私が特に早く確認していただきたいポイントです。

特定創業支援等事業とは、創業者等に対して、

  • 経営
  • 財務
  • 人材育成
  • 販路開拓

などについて継続的に支援する制度です。

いわゆる「創業塾」「創業セミナー」などが該当する場合があります。

ただし、地域によって実施時期・回数が異なります。

つまり、

12月になってから創業型を知っても、間に合わない可能性がある

わけです。

創業型第4回を検討している方は、今の段階で自治体・商工会・商工会議所等に確認しておくことをおすすめします。


11.創業前でも申請できるケースがある

今回のミラサポplusの記事で、非常に分かりやすかったのがこの説明です。

開業届や法人設立等の要件を満たしていれば、実際の商品・サービス提供開始前でも申請できるケースがあります。

例えば、

「洋菓子店を開業する予定で、開店前にチラシ・SNS広告・店舗改装を行う」

といった販路開拓です。

ただし、補助事業終了までには商品・サービスの提供を開始し、事業を開始する必要があります。

つまり創業型は、

「事業が軌道に乗ってから使う補助金」ではなく、事業を立ち上げる段階の販路開拓にも使える

ということです。

これはかなり大きなメリットです。


12.中小企業庁が強調する「自ら経営計画を策定」

そして、今回の記事全体を通じて、中小企業庁が何度も強調しているのが、

「自ら経営計画を策定する」

という点です。

これは単なる建前ではありません。

第20回・第4回の公募要領の冒頭にも、

事業者自らが検討しているような記載が見られない場合や、自ら検討していなかったことが発覚した場合、評価に関わらず不採択・交付決定取消

となる旨が明記されています。創業型第4回でも明確に規定されています。


13.「コンサルを使ってはいけない」という意味ではない

ここは誤解しないでください。

専門家等からアドバイスを受けること自体が禁止されているわけではありません。

問題なのは、

「全部丸投げ」

です。

第三者から支援を受けた場合は、料金の支払いの有無にかかわらず、支援者や支援金額等を申告する必要があります。

申告しなかった場合は、虚偽報告として不採択や交付決定取消になる可能性があります。

ですから専門家の役割は、

「代わりに考える人」ではなく、「経営者が考えた内容を整理し、ブラッシュアップする人」

と捉えた方が、この補助金の趣旨に合っています。


14.商工会・商工会議所をもっと活用してほしい

中小企業庁担当者も今回、

商工会・商工会議所のサポートを受けながら申請できる

という点を強調しています。

持続化補助金では、商工会・商工会議所から「事業支援計画書(様式4)」の発行を受ける必要があります。

そして注意したいのが締切です。

第20回・創業型第4回

申請締切

2026年12月15日(火)17:00

しかし、

事業支援計画書(様式4)の発行受付締切

2026年12月4日(金)

です。

つまり、

12月15日に完成させればいいわけではありません。

実質的には12月4日より前に、ある程度の計画書を完成させる必要があります。


15.採択=すぐ発注できる、ではない

ここも補助金初心者が非常に間違えやすいところです。

流れは、

申請

採択

見積書等提出

交付決定

発注・契約・事業開始

です。

採択されたからといって、すぐに発注してはいけません。

原則として、補助対象となる発注・契約・支出が可能になるのは交付決定後です。

過去公募のFAQでも、採択結果発表日や採択通知書の日付は事業開始可能日ではないことが明確にされています。


16.そして補助金は「後払い」

もう一つ重要なのが資金繰りです。

持続化補助金は、

先に補助金250万円をもらって設備を購入する制度ではありません。

基本的には、

事業者が支払う

補助事業を実施

実績報告

審査

補助額確定

補助金入金

という流れです。

公募要領でも明確に「自己負担が必要」「補助金は後払い」とされています。

したがって、補助金申請と同時に資金繰りまで考える必要があります。


17.一般型の「賃金引上げ特例」も要注意

一般型で最大250万円を狙う場合、賃金引上げ特例が重要になります。

第20回では、

補助事業実施期限日を終点とする12か月と、その前年同月12か月を比較して、従業員1人当たり給与支給総額を3.0%以上増加

させることが要件です。

ここは「最大250万円」という数字だけを見て申請しない方がよいでしょう。

さらに重要なのは、要件を達成できない場合です。

公募要領では、賃金引上げ特例の要件を満たさなかった場合、特例上乗せ部分だけではなく補助金全体が交付対象外になる旨が記載されています。

これは非常に大きなリスクです。


18.「賃金引上げ特例」と「賃上げ加点」は別物

ここも混同しやすいところです。

第20回では、

賃金引上げ特例:3.0%以上

に対して、

賃金引上げ加点:2.0%以上

となっています。

制度主な基準効果
賃金引上げ特例3.0%以上補助上限+150万円
賃金引上げ加点2.0%以上採択審査で加点

しかも賃金引上げ特例を希望した場合、賃上げ加点は自動適用されます。


19.採択を狙うなら「設備」から考えない

ここまでを踏まえて、私が今回最もお伝えしたいことがあります。

補助金申請を考えると、

「何が補助対象になるの?」

から考える方が非常に多いです。

しかし、第20回では、この発想を逆にした方がいいと思います。

× 設備から考える

「この機械を買いたい」

「補助金が使えないかな?」

ではなく、

○ 経営課題から考える

「自社の課題は何か」

「顧客は何を求めているのか」

「どの市場を狙うのか」

「何を提供すれば売上・粗利益が増えるのか」

「そのために必要な投資は何か」

この順番です。

これがまさに、今回中小企業庁が強調している

「自ら描く経営計画」

だと考えます。


20.第20回で採択を狙う事業計画の作り方

今回の公募要領を踏まえると、私は少なくとも以下の流れで計画を作ることをおすすめします。

順番計画書で明確にすること
現在の売上・利益・顧客・商品構成
自社の強み・弱み
市場・商圏・競合・顧客ニーズ
解決すべき経営課題
今後狙う顧客・市場
新たに提供する価値
具体的な販路開拓策
必要な設備・広告・外注等
売上増加の根拠
売上総利益増加の根拠

特に⑨と⑩が今回の重要ポイントです。


21.今回の中小企業庁メッセージを一言でまとめると

今回のミラサポplusの記事と第20回・第4回公募要領を合わせて読むと、私は中小企業庁からのメッセージはかなり明確だと思います。

それは、

「補助金をもらうための計画ではなく、自社がこれから稼いでいくための経営計画を作ってください」

ということです。

持続化補助金という名前から、

「今の会社を維持するための補助金」

と思われることがあります。

しかし実際には、

新しい顧客を獲得する。
新しい市場を開拓する。
新しい価値を提供する。
そして売上と利益を増やす。

そのための補助金です。


22.12月公募ですが、準備は今から

一般型第20回・創業型第4回はいずれも、

2026年11月5日 申請受付開始
2026年12月4日 様式4発行受付締切
2026年12月15日17時 申請締切

となっています。一般型・創業型とも同じスケジュールです。

「まだ12月だから時間がある」

と思うかもしれません。

しかし、

  • GビズID取得
  • 経営分析
  • 市場・顧客分析
  • 事業計画作成
  • 見積取得
  • 加点確認
  • 商工会・商工会議所への相談
  • 創業型なら特定創業支援等事業の確認

まで考えると、決して早すぎません。

むしろ今から準備できることが大きなアドバンテージになります。


まとめ|第20回は「補助金申請」ではなく「経営計画」として考える

今回の中小企業庁担当者の説明から、特に押さえておきたいポイントをまとめます。

重要ポイント内容
① 自ら計画を作る丸投げではなく事業者自身が考える
② 販路開拓が目的単なる設備購入ではない
③ 稼ぐ力を重視売上高だけでなく売上総利益も重要
④ 客観的根拠市場・顧客・数字による裏付けが必要
⑤ 一般型最大250万円インボイス+賃金引上げ特例
⑥ 創業型最大250万円創業1年以内+特定創業支援等事業等
⑦ 経費ルール変更に注意広報費・ウェブ関連費等の上限を確認
⑧ 様式4は12月4日まで本申請より11日早い
⑨ 採択≠事業開始原則、交付決定後に開始
⑩ 補助金は後払い先に資金調達が必要

今回の第20回は、これまで以上に「何に補助金を使うか」ではなく「その投資でどう稼ぐか」

が問われる公募になったと私は見ています。

だからこそ、これから申請する事業者は、

「250万円もらえるから申請する」

ではなく、

「自社の売上と利益を伸ばす計画があり、その実現手段として補助金を使う」

という順番で考えていただきたいと思います。

その計画が明確になれば、持続化補助金は単なる資金援助ではなく、自社の次の成長をつくるための投資資金として非常に有効な制度です。

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