兵庫県の中小企業・小規模事業者を対象とした「稼ぐ力の強化に向けた設備投資支援事業費補助金」の第2期公募が、2026年9月1日からスタートします。
第1期はすでに終了していますが、この補助金は第2期の公募が予定されているため、これから設備投資を検討する企業にはまだチャンスがあります。
しかも最大補助額は500万円。
小規模事業者なら補助率は2/3以内です。
一方、第1期では申請メールが事務局に届かず、受理連絡が届かないというトラブルも発生しました。
そこで今回は、最新版の兵庫県公式情報と公募要領をもとに、第2期公募の概要から対象経費、審査ポイント、申請時の注意点まで詳しく解説します。
Contents
- 1 最大500万円を補助
- 2 そもそも「稼ぐ力補助金」とは?
- 3 対象になるのはどんな設備?
- 4 こんな設備投資は検討しやすい
- 5 第1期では「メールが届かない」トラブルが発生
- 6 第2期では「送信しただけ」で終わらせない
- 7 申請先メールアドレスにも注意
- 8 メール容量は30MB以下
- 9 ファイル名にも指定がある
- 10 申請には商工会・商工会議所の経営指導が必要
- 11 第1期採択者は第2期に申請できない
- 12 審査は「先着順」ではない
- 13 採択審査で重要な3つのポイント
- 14 加点項目もある
- 15 交付決定前に設備を発注してはいけない
- 16 支払い方法にも注意
- 17 相見積もりは2社以上
- 18 「1式」だけの見積書は危険
- 19 補助対象にならない経費にも注意
- 20 申請書類はかなり多い
- 21 第2期を狙うなら「今」から準備
- 22 もう一つ忘れてはいけない「採択後」
- 23 まとめ|第2期はまだ狙える
第2期は「9月1日~9月30日」
まず、最も重要な第2期のスケジュールです。
申請期間:2026年9月1日(火)~9月30日(水)
第2期の事業実施期間は、
交付決定日~2027年1月31日(日)
実績報告の期限は、
2027年2月10日(水)
です。
したがって、9月30日に申請すれば終わりではありません。
採択後、交付決定を受けてから設備の導入・支払いまでを2027年1月31日までに完了させる必要があります。
最大500万円を補助
この補助金の最大の魅力は、設備投資に対して最大500万円の補助を受けられることです。
補助率は、
- 中小企業者:1/2以内
- 小規模事業者:2/3以内
です。
補助金額の下限は25万円。
ただし、補助対象経費そのものが税抜50万円以上である必要があります。
例えば、税抜600万円の対象設備を導入する場合、
中小企業なら最大300万円、
小規模事業者なら最大400万円、
が補助対象となります。
一方、税抜750万円以上の対象経費であれば、小規模事業者は2/3補助で500万円の上限に到達します。
そもそも「稼ぐ力補助金」とは?
この制度の目的は、単に設備購入費を補助することではありません。
兵庫県は、物価高騰や人手不足などの環境下で企業の「稼ぐ力」を強化し、収益力向上と持続可能な賃上げ環境の整備につなげることを目的としています。
つまり、
「新しい機械を買いたい」
だけでは弱い可能性があります。
重要なのは、
なぜその設備が必要なのか
↓
設備を導入すると何が改善するのか
↓
売上・収益力がどう向上するのか
↓
その結果、賃上げにつながるのか
というストーリーです。
対象になるのはどんな設備?
対象となるのは、収益力の向上につながる設備等の導入です。
公募要領では、主に次の経費が対象とされています。
機械装置等
- 機械装置の購入
- 製作
- 改良
IT・システム
- 専用ソフトウェア
- 情報システム
- システム構築
導入関連
- 運搬費
- 据付費
ただし、対象となる設備等は、補助事業専用に使用され、かつ補助事業者に所有権が帰属するものである必要があります。
また、機械装置等や専用ソフトウェア・情報システム等は、原則として単価50万円(税抜)以上が条件です。
こんな設備投資は検討しやすい
例えば、
- 生産設備の自動化
- 加工設備の高性能化
- 検査工程の効率化
- 人手不足を補う設備
- 生産管理システム
- 専用業務システム
- DX関連システム
- 収益力向上につながる専用ソフトウェア
などです。
ただし、「AIだから対象」「DXだから対象」という単純な判断ではありません。
その設備が自社の収益力向上にどうつながるのかを説明できることが重要です。
第1期では「メールが届かない」トラブルが発生
今回、第2期申請で特に注意したいのがここです。
第1期では、申請期間内にメールを送信したにもかかわらず、事務局側にメールが届かず、申請受理の連絡がなされない事案が発生しました。
兵庫県は2026年7月14日にこの問題を公表し、対象者に対して再送を案内しました。
再送期限は2026年7月17日15時とされるなど、異例の対応が行われています。
この経験を受け、現在の兵庫県公式ページでも、
申請から3営業日以内に受付完了メールが届かなければ、必ず事務局へ連絡すること
が明記されています。
第2期では「送信しただけ」で終わらせない
第2期では、ここを徹底してください。
① メールを送信
↓
② 送信済みメールを保存
↓
③ 3営業日以内に受付完了メールを確認
↓
④ 届かなければ電話
という流れです。
事務局の電話番号は、
0120-850-271
受付時間は平日9時~17時です。
申請先メールアドレスにも注意
最新版の公募要領・兵庫県公式ページでは、申請先が
jimukyoku@kaseguchikara-hyogo.jp
となっています。
以前の情報を保存している方は、必ず最新版の公募要領・公式ページで申請先を確認してください。
メール容量は30MB以下
申請メールには容量制限があります。
1通あたり30MB以下
です。
30MBを超える場合は、複数回に分けて送信します。
また、セキュリティ上、
ファイル転送サービス等のURLは使用できません。
申請書類をメールに直接添付して提出する必要があります。
ファイル名にも指定がある
申請時には、添付ファイルのファイル名の最後に、
事業者名
を記載することが求められています。
また、申請様式はデータ管理の関係上、
Word・Excelのまま提出
します。
PDFに変換して提出しないよう注意してください。
申請には商工会・商工会議所の経営指導が必要
この補助金の特徴の一つが、
商工会・商工会議所による経営指導が必須
ということです。
申請書類にも「商工会・商工会議所の意見書」が含まれています。
兵庫県は、公募期限の1週間前までを目安に商工会・商工会議所へ依頼するよう案内しています。
ただし、9月23日頃に初めて相談するのではなく、できるだけ8月中から相談しておくことをおすすめします。
第1期採択者は第2期に申請できない
ここも非常に重要です。
公募要領では、
第1期公募で補助金の採択がなされた事業者は、第2期公募に申請できない
と明記されています。
したがって、第1期で採択された企業が、別の設備投資でもう一度第2期に申請することはできません。
審査は「先着順」ではない
第2期では、
「9月1日の朝一番に送れば有利なのでは?」
と考える方もいるかもしれません。
しかし、公募要領では、
先着順で採択するものではない
と明記されています。
審査は申請書類等による書類審査で、ヒアリング審査は実施されません。
つまり、重要なのは早く送ることだけではなく、
採択される事業計画を作ること
です。
採択審査で重要な3つのポイント
計画審査では、主に次の3点が見られます。
① 現状・課題認識の妥当性
「今、自社にはどんな問題があるのか?」
を説明します。
例えば、
- 人手不足で生産量を増やせない
- 手作業が多く生産性が低い
- 設備の老朽化でロスが発生している
- 受注はあるが生産能力が不足している
などです。
② 設備導入の必要性・合理性
次に、
なぜその設備なのか?
を説明します。
「新しい設備が欲しい」ではなく、
現在の課題を解決するために、この設備が必要
という論理が必要です。
③ 導入効果の妥当性
最後が、
設備を入れたら何が変わるのか?
です。
例えば、
「作業時間を年間○時間削減」
「生産能力を○%向上」
「受注可能件数を○件増加」
「売上高を○万円増加」
など、具体的な効果を示すことが重要です。
加点項目もある
加点項目として、
- ひょうご産業SDGs認証
- ひょうご産業SDGs推進宣言等
- パートナーシップ構築宣言
が設定されています。
ただし、最新版公募要領では、SDGs関係の新規取得について注意書きがあります。
特に「ひょうご産業SDGs認証事業」は、今後の新規申請では要件を満たさないとされています。
第2期申請を考える場合は、申請日時点で加点要件を満たしているかを確認してください。
交付決定前に設備を発注してはいけない
補助金で非常に重要なルールです。
交付決定前の発注・契約・登録・申込・支払いは補助対象外
です。
「採択されそうだから先に注文しておこう」
という判断は危険です。
必ず交付決定日を確認してから事業に着手してください。
支払い方法にも注意
対象となる支払いは、
銀行振込
です。
現金、小切手、手形、相殺、クレジットカードなどは認められません。
補助金は「設備を買えば終わり」ではありません。
発注、納品、支払いを証明できる書類をきちんと残すことが必要です。
相見積もりは2社以上
申請する経費については、原則として、
2者以上の相見積もり
が必要です。
しかも、同一製品の場合はメーカー・型番が同じであることが求められています。
2社以上から見積もりを取ることが難しい場合は、
相見積もり省略理由書
を申請時に提出します。
「1式」だけの見積書は危険
最新版の公募要領では、見積書についてもかなり具体的な注意があります。
申請する経費について、
- 製品名
- 型番
- 単価
- 数量
などが確認できるものが必要です。
「一式」とだけ書かれた見積書は不可とされています。
ここは設備業者にも事前に伝えておいたほうがよいでしょう。
補助対象にならない経費にも注意
例えば、
- 消耗品
- 通信費
- 振込手数料
- コンサルティング費
- 研修費
- 役員報酬
- 直接人件費
- 不動産
- 建物の建築・改築
- リース目的の製品
などは対象外です。
特に、
「設備に関連しているから全部対象」ではない
という点には注意してください。
申請書類はかなり多い
主な申請書類は、
- 補助金交付申請書
- 誓約書
- 補助事業計画書
- 商工会・商工会議所の意見書
- 相見積もり省略理由書(該当時)
- 見積書
- カタログ・仕様書
- 現況写真
- 直近2期分の決算書
- 法人の登記簿
- 県税の納税証明書
- SDGs関連書類(加点希望者)
- パートナーシップ構築宣言書(加点希望者)
などです。
つまり、9月1日になってから準備を始めるのでは遅い可能性があります。
第2期を狙うなら「今」から準備
第2期の申請期間は、
9月1日~9月30日
です。
しかし、実際には、
8月中に準備を始める
ことをおすすめします。
特に、
STEP1
導入したい設備を決める
↓
STEP2
設備によって解決したい経営課題を整理
↓
STEP3
商工会・商工会議所へ相談
↓
STEP4
見積もりを取得
↓
STEP5
補助事業計画書を作成
↓
STEP6
添付書類を準備
↓
STEP7
9月上旬~中旬を目安に申請
という流れです。
もう一つ忘れてはいけない「採択後」
この補助金は、
「採択されたら終わり」
ではありません。
設備を導入し、支払いを完了した後、
実績報告
が必要です。
第2期の場合、
2027年2月10日まで
が提出期限です。
さらに、補助事業実施後は、
3年間、毎年「事業効果報告書」を提出
する必要があります。
つまり、補助金を受け取った後も継続的な報告義務があります。
まとめ|第2期はまだ狙える
兵庫県の「稼ぐ力の強化に向けた設備投資支援事業」は、
最大500万円
という大きな支援を受けられる設備投資補助金です。
第2期の申請期間は、
2026年9月1日~9月30日。
まだ十分に準備できるタイミングです。
一方で、第1期ではメールが届かず、申請受理の確認ができないというトラブルも発生しました。
だからこそ、第2期では、
「送信したから終わり」ではなく、「受付完了メールを確認するところまでが申請」
と考えておきましょう。
そして採択を狙う上では、
設備そのものではなく、「その設備によって自社の稼ぐ力がどう変わるのか」を事業計画書で説明すること
が重要です。
設備投資を検討している兵庫県内の中小企業・小規模事業者にとって、第2期はまだ狙えるチャンスです。
今のうちから準備を始めておきましょう。
公式情報
兵庫県の最新情報は、必ず公式ページ・最新版の公募要領を確認してください。